日々の暮らしも(2003年)


6月25日(水)健康第一

 今年も健康診断で引っかかった。去年とは別件で。ていうか腎臓で。紹介状まで書かれたので飯田橋にある某T病院へ行った。道迷った。そして血を抜かれた。針をぷすっと、注射器はみるみる血を吸い上げる。一本だと思ったら、まだいけますね〜、質問ではなく通告を突きつけられて、二本目、三本目、四本目。え、何本いかはるんですか。色変わってきてるんですけど、ドクターストップちゃいますか、頭が軽くなってきました。五本目で気を失ったので何本いかれたのかわからない。気がついたら銀座線に乗っていた。次は〜溜池山王〜、溜池山王〜。溜池にお越しの方は乗り換えなさい。いつも思うんだけど、溜池山王って、溜池があるの?山王が君臨してるの?僕の血を吸うたのは山王ちゃん?
 初診時アンケートを書かされたのだが、もし癌だったら告知してほしいか?という問いがあって、悩む。してほしい場合としてほしくない場合がある。ケースバイケース。癌がわかった段階でもう一度きいてください。あんた癌なんだけど告知してもいいか、って。


6月24日(火)ジェネレーション5

 仕事しないでネットしてたらアップルがG5出したりパンサー出したりサファリ出したり、そんなに出していいのかっていうくらい出していた。G5は縁ないし(蔵相会議)、パンサーは縁ないし(オレ的に10.3 はウナギ)、でもサファリはバリバリのデフォルトメインブラウザなので仕事なんかしてる場合じゃない(ていうかしてなかったんですけど)ってわけで、今まさに気がついたんですけどお腹痛いです墓参りにいきます帰ります、といって帰った。さっそくダウンロード。なおってる。文字が重なる不具合がなおっている(よくいくサイトが重なっていたのでご不満でした)。改行しないのもなおってる(なぜか掲示板に多かった)。タブが便利になっている。すべてをタブで開くってのを選ぶと一気に全部くるくる回って便利かどうかはわからんがおもしろい。くるくる回る。これでほんとにIEはぽいだ。
 ところでPower Mac G5 は世界初の64ビットパーソナルコンピュータらしいが、サターンって64ビット級じゃなかったっけ?やっと世界がセガに近づいてきたということか。


6月21日(土)銀座ブラブラ

 銀座をブラブラ。ブラインドを見に行ったのだ。去年秋の研修でひとり何かを求めて百貨店から百貨店へと彷徨したことを少しだけ思い出した。何を求めていたのかは忘れた。プランタンまでのケーキ屋で一休みということで地下へ潜るとそこは推定平均年齢40台後半から50代前半、マダム集合地域であった。地下へ潜るなり集合だったので、あぁ銀座だからなのね銀座だからなのかしらと思った。ケーキはおいしかった、ような気がする。ハンカチとか箸置とかを買ったような気がする。半蔵門線はどこへなりと便利なのねと、そんな気がする。流れる景色に手を振ってなぜだか急に愉快になって、って唐突に口笛吹いたけど誰だっけ?あぁブラインドだからか?目隠しの方な。


6月20日(金)Rでダッシュ

 家に帰るとアマゾンからマザーが届いていた。予約して買ってる人。妻が眠ったのを確認してこっそり遊んでいる人。こんなちっさい中に、ファミコンとスーファミが入っているのはテクノロジーだと思うね。ハイテクノロジーだと思うね。懐かしい、というよりもほぼ忘れているので新鮮な感じだ。自転車に乗れるのは2だったっけか。


6月17日(火)貼ったり剥がしたり

 郵便局へレタックスを打ちに行ったら(レタックスとは打つもの?レタックスって何?)、カモメールが販売されていて、夏、夏、夏が来たっていうのか、少なくとも郵便局はそういう認識だというのか、そんな疑問も沸いて立つあんなこんなで6月半ば過ぎ、十分にがんばったような気がする。がんばったよオレは。世の中の大人たちはほんとに大変なことをがんばっているのだと思う。朝起きて電車に乗って会社に行くのはすごいよ、ほんとに。素振り千回とか腕立て万回とか、そういう繰り返しの訓練から得られるスキルを生きていく上でも獲得していかねばならないのだと、知った。知りつつある。知りつつあるはいいが、肯定する気にはなれない。それよりもむしろ携帯電話のバッテリにシールを貼ったり剥がしたりシールを貼ったり剥がしたりしているほうが自分にとっては幸せなのではないだろうか。


6月13日(金)月例/望郷

 ハムさんと月例のハム会(ハリさんの「ハ」とハムさんの「厶」)。表参道(すまんオレの通勤経路上ばっかりで)。とんかつを3人前食べました。うそです。ハムさんにはすまんがわれわれ二人東京どうなの。東京って、どうなの。ハムさんもハリさんも住まい東京ではなくって、東京へは勤めに来ているわけですがつまりは単なるお勤めなの?労働広場なの?僕にとって東京というのは地図に他ならず、もっというと路線図に他ならず、切符販売機の前で見上げるあれ。赤とか緑とか不安とかで結ばれたあれ。まだそういうのでしかない。町っていっても本屋の場所しか知らない。渋谷まで歩いたけど何も見えませんでした。
 熊本に住む友人から転居届の返事があって、嫌いだった故郷も30を越えてから結構好きになってきましたと書いてよこして何なのさその心変わりは。何か僕はすみません、あまり望郷とかわかりません。30越えたら思うのかなぁ。思わざるとも思わざりけり。屈託もてあます頃合でもなし。


6月8日(日)有楽町であいました

 先輩と友人と三人で有楽町。友人は3年ぶりぐらい。先輩は5年ぶりぐらい。先輩はご主人の転勤でこっちに来た。友人はこっちに職を見つけた。歓迎会をしてもらった。こっちきて初めて歓迎されたような気がする。先輩は大阪の人で友人は福岡の人で、こっち来てしもたなぁ。こっち来てしもたですよ。と微妙な関西弁トーク。弁について考察しているうちに、「まぁええか」と「まぁいいでしょう」とでは安心度が天と地ほど違うということで意見が一致した。そうなんです。こっちきてから漠然とした不安感というものを覚え続けてきたのですが、つまりはそこにあったのです。まぁ、ええか、だと、ハハハ、ほなこれでいかしてもらいます、となるのである。まぁいいでしょう、だと、ほ、ほんとにいいんですか、もっかいでなおしましょか、悪いとこあったらはっきりゆうてください、となる。東京弁とか標準語とかに抵抗なんてないと思っていたけど、結構意識しないレベルで違和感を抱いていたということがわかった。これからはその違和感を拭うべく、関西弁丸出しで生きてことおもてまんのや。はい、うそです。
 友人は元ヨット部で休みの日にはバスケットボールなんかしたりする僕の人生においてはありえない感じだ。先輩はYMОと大宰が好きで、卒論が福永武彦だったりする絵に描いたような文学おねえさん(絵に描いたような文学おねえさん?)だったのだが、モラトリアムの生活療法だとかいって卒業するなり結婚しちゃって、何なんだよ一体そんなの!まぁそれはさておき、十年やなぁ、十年ですよ。Kくんが結婚して四年も五年も仕事してるなんて信じられへんなぁ、学生みたいなもんやで。そりゃお互い様ですよ。ハハハ。ハハハ。


6月3日(火)続・田園都市線考

 田園都市線が遅れる。最大で30分遅れたらしいが、その最大のに乗ってしまった。最大級の田園都市線に乗ってしまったのだ。即ちこれ初遅刻。まぁオレが多少遅れても、どうもない。どうもないんです。とまぁどうもないのはさておき、各駅停車になってしまった急行はおそろしいほどたくさんの駅に停まる。聞いたことのない駅に停まるのでもしかして自分の乗っているのは田園都市線ではないのでは、もしくは、反対方向なのでは、お猿の運転手なのでは、レールの上を走らされることに疑問を抱きはじめたのでは、そもそも自分はどこへ行こうとしているのだろうか、あの山の向こうには何があるのだろう、銀河の果てはどうなっているのだろう、と際限ないこと際限ない。溝の口で降りて南武線に乗り換えて、鞄は窓から投げ捨てて。


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