2002年4月


4月27日(土)ネット時代への警鐘

 せっかく急いで手続きしてくれたのだしと。さっそくゆうちょインターネットサービスを利用してみる。中古CDの支払を郵便振替で。簡便だ。夜なのに、居宅なのに、パジャマなのに。やかんのお湯が沸いているのに。こんなんじゃ郵便局はおろかATMすらいらんのではないか。おそろしいよオレは。ネット万能時代だよ。キャッシュレス社会だよ。ICカードだよ。セキュリティホールだよ。ペイオフ解禁だよ。郵便大開放だよ。はい。知ってる単語を並べてみました。


4月25日(木)あまねく公平

 左のブレーキを握るとぽよーん、抜けてしまった。ワイヤが抜けてしまった。松ケ崎駅に捨てパスに乗る。
 郵貯のインターネットサービスを申し込む。三週間待たされた揚げ句に(リーフレットには5日程度と書かれている)不備がありますと書類が返ってきた。京都貯金事務センタから。あとから申し込んだ相棒の利用開始通知が先に届いていたので疑問を抱き(相棒のは名古屋センタの管轄だった)、書類を再送するときに「何故こんなにも時間かかったのですか」と手紙をつけたら、翌日にさっそく弁明の電話がかかってきて(平日昼間だったので僕は出てないが)、その翌日(つまり今日)には利用開始通知が届いた。文句言うたら処理速くなるんか?僕は速く処理して欲しかったのではなく(物珍しさで申し込んでるだけなんだし)、ただ理由が知りたかったのだ(京都と名古屋とでは処理の仕方が違うのか、とか、直送するよりも郵便局で申し込んだほうがよいのか、とか)。言い訳するんなら最初の返送のときに手紙のひとつでもつけときゃいいのにさ(混みあってます、遅れてゴメンね、とかね)。結局「声の大きい人」が得をするしくみになってるのね。自分がその「声の大きい人」になってしまって、とても悲しい。もう二度と質問なんかしない。


4月22日(月)ぼくらのなまえは

 相棒が図書館で借りてきた。ぐりぐらのファンブックですな。件のカステラレシピ掲載で垂涎ものです。カステラ、って呼ぶセンスだよなぁ。確かにカステラ以外の何ものでもないんだよ!母の歌ってくれたぐりぐらテーマがオリジナルであることも判明した。ずっと謎だったのでいつか本人に質そうと思ってはいたのです。今でも時々口ずさんでしまうよ。
 ところでぐりぐらネタは一度日記に書いたかねぇと思い読み返してみたのですが見つからず、誰かあてのメールだったか。ふたごいいなぁ。


4月21日(日)さよならも言えず

 受験。京産大。何故に情報処理は毎年毎年こんな辺鄙でやるのか。工繊とか立命とか京大とかあるやん。それも雨に風、二軒茶屋から徒歩15分。何かもう難しいとか難しくないとか以前に寒かった。手が震えてマークできん。受験番号すらマークできん。「こういうマークは機械が嫌がります」の見本かオレの答案。
 昼は上ったり下がったりして学食めいたところで弁当広げ、平らげ、コーヒーなと、と、立ち上がったところで肩をポン、「アネです」「はぁ」。そりゃ見りゃわかるけどさ。間抜けな返事の僕に、果たして二年半ぶりアネであった。「何で受ける」「ジャバ」「へぇ、すごいな、はやりやな」「アネは」「シー。仕事でいるしな」。僕の知るアネの最後の職業は何であったか、思い出そうとしてるうちに「じゃあ」、アネは去ってしまった。もっと訊かねばならぬことがあったろう。また明日?学校で?いや、学校ではなかったな。どこで会うのだろう。学校で会えるのは誰だったっけ。


4月19日(金)こわいこと

 自分が誰だかわからない、というのはとても怖い。そんな事態に陥ったことないが、怖いであろうことは想像できる。オレは一体誰なのか。
 誰が自分だかわからない、というのもおそらく怖い。そんな事態に陥ったことないし、想像もしがたいのだが怖そうだ。幽体離脱して帰る先を失うようなことか。誰が一体オレなのか。君が僕か?あなたが私か?オレがおまえでおまえがオレか?
 今がいつだかわからない、というのはどうか。これはつまり、何年何月何時何分、というようなことではなく、現在という瞬間が、淀みなく流れる時の中でどういう位置づけにあるのか、というような問題で、どういうような問題だ。ちゃんとわかって書いてるのか。
 いつが今だかわからない、というのはますますわからない。一体いつなんだ、今ってのは一体いつなんだ、と悩める症状を想定しみたい。三次元とか四次元とかそういう主題になるのであろう、もはや現在とか過去とか未来とかいった枠組みが取り払われているであろう。
 ここは一体どこなんだ、となってくると、あながち不可能な話ではない。寝起きなどに出やすい。あ、そう考えると、今はいつか、というのもありえるな。朝目覚めて二者択一、今日は仕事があるのかないのか。あろうがなかろうが起きねばならないという理不尽にはこの際目をつぶるとして、今朝はまさにそうだった。まさにそのような状況を通過し、第一の関門はコンタクトレンズを装着するか否かであるが、「今日休みやったっけ?」「そうじゃないの?」という不毛な問答の末装着しないことに決めてみた。休みだと思ったが実は休みではなかった、というのは怖い。
 ぼんやりと『覗くひと』読みながら考えて、夢からの脱却を図るうち朝が終わった。『覗くひと』はほんとに怖い。角川ホラー文庫なみに怖い。うちに二冊もあるのが怖い。誰と誰が買ったのか、という問いそのものが怖い。オレとオレである可能性が高くて怖い。


4月14日(日)常夏

 巡り巡って嶌野邸。先週に引き続くも別メンバで。下鴨の辺りは蓼倉橋に以前友人の借家があって、出雲路橋に住んでいた僕は自転車で通過したものであった。鴨川から高野川へ、三角をちょうど真横に切るラインさね。途中のいなり湯(現ニューイナリ)はメインが休みのときのサブ銭湯だった。Tシャツとかカウチンとかさまざまな着衣の記憶があるので年がら年じゅう横切っていたのであろう。98年ぐらい?それぐらい。古本祭のためか、糺ノ森は常に夏のイメージだ。常夏の下鴨神社だ。モラトリアムのゆっくりと、時間が淀んでいた頃合い。給料十万円。
 (追記)。島野娘(3歳)とパンダコパンダなるアニメーションをみたのですが、♪パンダパンダコパンダ、パンダパンダコパンダ、ってね、テーマ曲がね、今日(15日)もずっと頭を回り続けてましたね。パンダパンダコパンダ、パンダハニンキモノ、パンダハキニノボル、パンダハケンカツヨイ。


4月7日(日)赤子祝い

 嶌野さんとこへお祝いに。赤子というのは何かがうれしくてあばあば言って、小さい鼻の穴から呼吸をすぴすぴ行なうものであると断定。しかしどういう仕組みなのかは不明。それはそうと、お母さんってやっぱり素敵だわー。オレもお母さんになりたいがちょっと無理っぽい。


4月5日(金)提言

 何らかのアイブック的な機械装置が届いたらしい。悔しいので気づかないふりをしていた。横目でちらり、ちらりとな。ほんとうにこの意匠は秀逸であると思う。載っているのが漢字トーク7とかだったら卒倒しそうだ。キーの真ん中にぽちんと「P」とか「Q」とか「R」とか、USキーボードのシンプル構造も鼻血ものである。これに対抗してキーの真ん中にぽちんと「た」とか「ま」とか「こ」とか置いて、カナオンリーキーボードを発してみるのはどうか。けっこう売り上げるのではなかろうか。「魂」とか「揚」とか「骨」とか漢字も混ぜれば倍増だ。日本びいきの外国人にうけると予想される。


4月3日(水)頬に傷

 頬に傷を付けたまま出勤すると所属長、案の定、「あんたそれどないしたんや。奥さんとケンカしたんか」。おもしろいので伏し目がちに「えぇ」。
 現在シェアウエアを作成中。フィーはパパジョンズの予定(勝手に決定)。チョコチーズケーキがすばらしい。邪道邪道と長らく手を出さずにいたのをつい先だって試してみたところ、これがもうおそろしいほど濃厚で、この世に生きる喜びを語り合いたくなるほど濃厚で、チーズ、チョコレート、匣、匣、みっしり。そんな具合。軽いホラー。


prev | list | next