2000年11月


11月26日(日)夏

 午前中は録りだめて寝かせておいたラジオフランス語講座を聴き流す。今月の歌はクレモンティーヌであった。ゴンチチのゴンにあたるひとがつくったやつで、これよく聴いたよねー、2年ぐらい前だっけ?と思ったら1992年であった。は、はちねんまえですか。月日の流れは速いと、聞いてはいたが知らなんだ。こんなに早いとは知らなんだ。太郎だ。オレは完全に浦島太郎だ。この寒いのに「夏、夏、夏を祝いましょう」もなかろうと思ったが、本放送のあったのは去年の五月ぐらいなのでちょうどよいのかもしれなかった。それに今日は少し暖かだった。
 お昼は昨日購入のナムプラーで、タイ風アサリのスパゲティ、いうなればボンゴレであった。これまた昨日明治屋で購入の、DIVELLA なるスパゲティは1キロ298円という破壊価格であるにもかかわらず、いい具合であった。オレの麺茹でが絶妙なのかも知れなかった。
 昼過ぎには相棒がファー・ブルトンなる生協レシピおやつを作って、二人で食べた。牛乳と小麦粉と卵と砂糖を混ぜプルーンを四粒並べてオーブンで焼いた、それを食べた。散歩に出て、うららかな一日であった。


11月25日(土)トムとジェリー

 暮れのお買い物。手帳と小銭入れとロブ=グリエを購入。手帳は結局今年もキャトルセゾンのやつにした。昨年と意匠が全く同じだったので、どうしようか迷っていたのだ。が水色があまりにもいい色だったのと、他に目ぼしいのが見つからなかったのとで。小銭入れは懸案だった。ヌバックのオレンジ色のハナヂものが、買え、買え、と。買わざるをえんかった。あとは共用のものでシャンプーとリンスーとコーヒー(クリスマスブレンド!)とナムプラーと、ム印ではぶらしを買ってサバにチーズ。ネズミにチーズ、夢の共演。
 で帰宅後さっそくサバにチーズをやってみたが、にぼしほどは喜ばない。甲斐のないやつだ。


11月24日(金)穴でも掘るよ。

 職場ボーリング。しょうざんにて。久しぶりに同期やらいっこ上やらと会ってうれしいのであるが、40何人中、40何位という結果が謎。レーンが傾いているとしか思えない。あと、女子にはハンデ30点というのも解せない。男子だろうが女子だろうがボーリング力のないものにハンデを与えるのがスポーツマン精神というものであろう。


11月21日(火)顔色なし

 西瓜糖、不具合および仕様上の不注意続発中!まったくもって申し訳ないです。致命的、ではないですが、あまりにも不便ですので、可及的すみやかに対処したいと思います。以前バージョンでできていたことが、新バージョンでなぜできない。退化です。三歩進んで三歩下がっております。面目ないです。
アットニフテイさんにホームページ用サンプルがいろいろ置いてあるのを発見し、さっそくあひるちゃんをゲットしたうえでガーコと命名。メールお待ちしておりますです。
 それから、ネットスケープを日本語化していろいろ試してみたのですが、何か(何であるかは不明)をきっかけに、設定画面の文字がめちゃめちゃ大きくなって(推定36ポイント)、めちゃめちゃ不便です。みなさんはそういうことないですか。初期設定フォルダに初期設定ファイルないみたいだし、どこをいじれば元に戻るのか分からず、途方に暮れております。設定画面だけならともかく URL を入力するフィールドも文字だけ大きくなって、でもフィールドは当然もとの大きさのままで、みえません。


11月18日(土)さよなら、怪物たち

 新しいネットスケープいい!テーマっていう概念がイカス!多少不便だろうが、遅かろうが重かろうが、オレは戻すよ。エクスプローラーはやんぴだ。さよならーマイクロソフトー。と思ったが英語版なので設定とかよくわからず、日本語版が出るまで待とうと思った。メモリもすげえ食うなぁ。
 ところで最近四通ぐらい立て続けに、ペットから同じ文面のメールをもらった。「せんえつではありますが、たまにはデスクトップを掃除してみてはいかがでしょうか」というものだ。そんなに汚いかオレのデスクトップ。ていうかあんまりごちゃごちゃ置くのいやなので、アイコン三つぐらいしかないよ。実生活とは全く逆で、すっきりしたものだ。
 全然関係ないが、ウインドーズは何がかなんかというと、アイコンの妙にくどいのが不可ない。


11月15日(水)白夜で陰謀だとロシアスパイものか?

 東野圭吾『白夜行』すごくおもしろい。陰謀小説です。すべての登場人物は騙され陥れられるために登場すると言っても過言ではない。そしてはりめぐらされた伏線。よもや「手だ。典子は手が小さい」まで関係しているとは思わなかった。ジグソーパズルはまず完成品があってそれをピースに分割して作る。だから、すべてのピースが所定の位置におさまれば一枚の大きな絵が現れるのは当然のことであろう。が、ミステリというパズルはそうはいかない。パズルである前に物語であらねばならない。その物語を蔑ろにしているミステリは少しも魅力的でないし、東野圭吾がおもしろいのは物語として誠実だからであろう。『放課後』の動機のリアルさ加減ときたら。そりゃあ殺すよ。オレだって殺すよ犯人の立場なら。というわけで『放課後』を読んだことのない人がいるのなら、ぜひとも読んで欲しい。ミステリって動機重要だと思うよ。なんか話が違ってきた。『白夜行』すごく夢中になりました。大きい小説に慣れてない、ということを差し引いても、よかったと思うですよ。でも『放課後』がいちばん好き。これが書きたかった。『白夜行』ってやっぱ流行ったのかなぁ。何を今さらこいつは、だったなら許して欲しい。
 全然知らなんだが、林檎の杜さんが始まっていた。どこかでみんなの日記を紹介していただいているはずなのだが見つからず。あのメールはもしかして夢だったのか・・・。


11月11日(土)テレビジョン!

 サバ氏とふたりっきりの土曜日。存分に遊ぶぞーと思ったがいまいち盛り上がらず。サバ氏夜行性。氏がうちに来てすぐの頃にとった写真ができてきたので比較、でかくなったなぁ。にぼしの食べ過ぎか。にぼし好きは相変わらずで、ものすごい勢いです。ハムまっしぐら。イケズをすると、怒ってオリを噛りはじめる。時々意味の分からないアピールをする。氏は何を訴えているのであろうか。
 冷え込むねぇ。トゥーサンを久しぶりに読む。いつもなら文庫が出たら買って読むところを、今回は、ていうかすでに二年前に出てるやつだが図書館で見かけたので借りて読む。テレビジョン、押し入れの中だ、一人暮らしのときにはほとんどゲーム専用機だった。そもそもテレビは悪だ、毒電波だと教えられ育ったので、人生であんまりテレビを見てないのだ。教育のせいというよりも、もはや習慣だ。テレビがないと静かすぎて間が持たないことはないか、とよく問われるが、相棒はよく喋るし僕は黙って聞いているし、相棒も僕も黙って気まずいぐらいなら一緒には住みません(あぁなるほど今気づいたが、職場では間が持たないから昼休みテレビつけっぱなしなのか。ひるどき日本列島は、だからけっこう見てるよ。受信料は払ってないけどね)。なので、今回のトゥーサンは正直あまりピンと来なかった。テレビをやめる、ということの微妙さがよく分からない。この小説はテレビについての小説だった。『カメラ』はカメラについての小説ではなかったのに。カメラ拾ってカメラ捨てて、だから、どうよ、って話。『ザジ』が地下鉄についての小説ではなかったみたいに。いやあれは地下鉄小説なのか?地下小説なのか。地小説なのか。地動説なのか。いや違うな。あれはメトロ小説なのだ。いうなればメトロイドなのだ。まぁそれは置いといて、僕は『ためらい』が好きです。いずれ書きます、読書欄。あとどうでもいいがテレビジョンのジョン!ってあたりが好き。元気にジョン!と発音してゆきたい。


11月8日(水)丘にのぼったところで、菜の花は咲いてない

 生協への買い物道、小学校の辺りで右手の方を目をやると、ちょっとした高台の上に家というか小屋というか庵のようなものがぽつりと一軒、たっているのが見えるのです。相棒といつも、あれ何だろうねぇ、と話しているのですが、それがふと気になって、今日、上ってみることにしたのです。結論を先にかくと、たどりつけませんでした。上り口は何箇所かあるのだけれど、どれも行き止まりだったり、私有地みたいなところを横切らねば進めなかったり、犬や猫の妨害にあったり、兄ちゃん、悪いことはいわねぇ、やめときな。もうすでに『城』でしたね、カフカの。あるいは『類推の山』?
 そういったことはともかくとして、カフカ的な不条理というものには日々常々、直面し続けているはずなのです。カフカは役人であったそうですし現在の僕もそれに近い(?)ところにあるわけで、これはつまり不条理をモノともしない能力を会得したか、不条理に感じ入る能力を失ったかのどちらかであろうと。『巣穴』や『判決』を読んだときに驚愕した圧倒的なリアルさ加減、その根拠となったはずの現実は一体どこへいってしまったのでしょう。それを見失った現在の僕こそ、不条理な存在であるのかも知れません。
先の『城』へはどうやら根本的な別ルートがあるらしいので、いずれ再チャレンジであります。ていうか地図見ろよ。


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