平日ダイヤ

2011年12月29日

今日は東京から秋葉原まで。切符を買った直後にパスモで改札通過という一言でいうとアホであるが二言でいえばすごいアホである。つまりアホとしか言いようがない。

東京から秋葉原まで

東京から秋葉原まで


東京発伊東行きの東海道線。横浜までの30分であるが、叩けるときに叩いておこうととりあえずポメラを叩きまくった。折檻ではないです比喩です。本当に叩いたわけではないです。そんなことしたらポメラが壊れてしまう。とても悲しい。

車内が比較的静かであるにも関わらず、アナウンスは全く聞こえない。聞こえないが延々何か話しているのは分かる。車掌が昨日食った晩飯の話とかをしているのかも知れない。うちに新橋。

朝日が眩しい。座席の側を考慮しなかった所為だ。カーテンを引くのも業腹なので気にしない。気にしない振りをして打鍵する。とかいってる間に品川。

けっこう線路際までマンションとか戸建てとか建ってるなーと思いつつこのへんはおいくらくらいなんだろうと考えるが全然分からない。そしてやはり朝日は眩しい。川を渡る。速度が落ちる。川崎に到着?横浜も近いぞ。

ポメラ(キーボード)のすばらしいのはブラインドタッチができることだな。iPhoneだとこうはいかない。iPhoneでもブラインドタッチはできるが、本当にタッチしているだけである。意味のある文章はおろか、文字が入力されているかどうかすら怪しい。いや、意味のある文章はキーボードでも入力されていなかったごめんなさい。

そして保存。Ctrl+S。本当は今すぐにでもiPhoneからEvernoteに転送してしまいたいが、膝の上に機械2台はちょっと面倒くさい。

ひがしかながわ

ひがしかながわ

東神奈川から横浜線。一時間ほどで八王子に着く列車だ。さほど込む日時帯とも思えないが、隣の車両は座席がすべて上がっている。つまり乗客は全員立て、という仕様である。近隣駅で降車する乗客か、本当に立っている人がいる。こちらの車両は座席が空いているにもかかわらず、だ。立つのが好きな人なのかも知れない。三度の飯より立ち乗りが好きなのかも知れない。

そして朝日がやはり眩しい。まだ7時半くらい。先ほどは左からだったが、今度は正面だ。学習しないにも程がある。

急ぐ行程でなし、各駅停車結構なのであるが、扉が開く度にいちいち寒い。乗降それなりにあるので手動開きにするわけにもいかないのだろうが、いかんせん寒い。太陽に対して車両が斜めになり、日光が気にならなくなった。

次は新横浜とアナウンスが言う菊名で乗ってきた客たくさん。さては新幹線狙いだな。不純にもほどがあるな。

予想どおり、新横浜でほとんど降りた。不純すぎる。始めから新幹線だけが目的だったのね。

推敲せずにどんどん入力しようと思うのだが、それが、できない。できそうでできない。性分というよりも癖であろう。阿呆の考えは休むに同じ。いつの間にか日光は背後から差している。

保存に3秒くらいであるが時間がかかる。たぶん、パソコンがハードディスクに保存するのとさして変わらないのであろう。が、「処理が終了するまでしばらくお待ちください」のダイアログが出て作業が中断してしまうので、もどかしく感じる。いま「しょりがしゅうりょうするまでしばらくおまちください」を変換したら、「処理が終了するまでしばらくOne moment, please.」。しばらくワンモーメントプリーズですよみなさんポメラ怖い国際派過ぎる。英語がペナペナ過ぎる。どうやらもう橋本らしい。八王子も近いぞきっと。

「塗るつけまつげ」の広告が扉横に貼られている。「塗るつけまつげ」は「塗るまつげ」ではないのか。つけ要素は失われているのではないか。「食べるラー油」が「食べられないことはないラー油」ではないように。いっそ、塗るラー油を睫毛に塗ればいいのではないか。

八高線あたりからローカルがかってくる。つまり八王子から高…、高…、高…、高って何だ?高橋慶彦?

高麗川

高麗川

倉賀野から高崎線が出ている。無論乗らないが、ここから高崎線で上野に戻ることも可能なわけだ。というか、この辺からはどこからでも上野に戻ることができる。すごろくで言うと振り出しに戻るのようなものである。いや、全然違う。

八高線の車両は何とも趣がある。連結部、運転席横の空間に座席が現れるとは思わなかった。知っていたらここに座ったのに。地元の若い女の子が慣れた手つきで座席を降ろし、パスっとそこに収まった。負けた。もうすぐ高崎。あわただしくお昼食べる。

こんなところに…

こんなところに…


高…

高…

両毛線。両耳から毛がはみ出していることからこの名がついた。日光を背に受けて後頭部が熱い。マフラーをはずした。

小山で土産を買う。水戸線。水戸の御老公も利用したと言われる水戸線。向かいの窓から入ってくる陽の光で膝が熱い。納豆の発酵もいよいよ進みそうだ。

小山

小山

向かいの席。男性3人、女性3人。うち女性2人は連れ同士。2人がマスクをし、3人がイヤホンで耳をふさいでいる。

マスクをしている連れでない女性は大きい鞄を膝の上にのせている。旅客には見えないが何に見えるかと言われても回答に困る。水戸の御老公でないことは確かである。女性はみなブーツに黒いタイツを履いている。連れ同士はショートブーツ。マスク女性は膝までのブーツ。

2人連れの女性は若い。学生に見える。1人は髪が赤い。2人とも指輪をたくさんはめているので、何度も結婚しているのかも知れない。もう1人は黒いドレスのような服を着ていて、何とかいうファッションなのだろうが知らない。

手前に畑、少し向こうに住宅が、遠くに日本ハムの工場が見える。下館の駅について半分くらい乗客が入れ替わった。向かいも男性が2人女性が1人降りて、男性が3人乗ってきた。部活帰りの高校生と40代くらいの男性、みなジャージを着ている。水戸の御老公も基本的にはジャージだったようだ。座席の下から温風が出て膝が熱い。汗をかいてもいいように、水戸の御老公もジャージなのだ。

かれこれ小一時間、車窓の風景に変化がない。正確に言うと、車窓の風景の傾向に変化がない。冬枯れの木々と稲刈りの終わった田んぼと比較的新しい戸建ての住宅、少し遠景には工場と山、鉄塔、列車と同じ速度で走るワゴンカー。駅では時々長く停まる。対抗列車と行き違うためだ。あと十数分で友部に着く。西日が眩しい。

膝のうえでポメラを使うのに必要なのは台になる鞄だけだ。あとは適度な空き具合。横浜線、八高線、水戸線はいい具合に空いていた。両毛線は存外混んでいたが右手か左手のどちらかは空いていた。空いてなくても使えるが、ストレスなく使いたい。

友部から常磐線。このまま上野まで座っていてもいいが、我孫子から成田を経由したい。成田山にお参りするでもなく、ただ、経由したい。経由したい年の頃である。二時間違ってくるが、そもそもこの十時間以上にも及ぶ鈍行列車自体が大いなる余剰というか無駄というか酔狂というか端的にいえば変態なので、今さら問うな。

友部

友部

向かいには小学校低〜中学年くらいの女の子が2人座っている。その横では祖母が目を閉じている。2人は姉妹に見えるが違うかもしれない。似ているといえば似ているし、似ているような気がするだけだといえば気がするだけだ。お揃いの靴を履いている。くるぶしが隠れるくらいの黒いブーツで、足首の外側に丸い飾りが左右二つずつ付いている。流行っているのかもしれない。さっきからずっと菓子を食べているが2人とも痩せている。そういう年の頃か。よく見ると全然似ていない。姉妹であるはずがない。いとこ同士だろう。1人が首を傾げたので私も真似をしてみると、骨がポキポキポキと3回鳴った。逆側にも傾げておいた。祖母はずっと目を閉じている。祖母ではなく赤の他人なのかもしれない。窓の外には低層の団地が見える。水戸線には見えなかった風景。次は神立、そして土浦。

ちょっと油断すると推敲気味だ。推敲気味ではあるが、圧倒的に筆が進む。この捗りは何だ。捗ってはいるもののどこかには着いてしまう。どこかの駅には着いてしまう。その駅が田舎駅ならまだ着いたことにはならないけど、人がたくさん乗り降りする駅だと駄目だ。ちょっとでも終着を先延ばしにしたい僕は余剰に乗り換えるけど、おそらくもうすぐ千葉あたりが限界だろう。このままこんなふうにして、いたいのに。

土浦で長めの停車。そういえば、水戸線にはなかった開閉ボタンが常磐線には付いている。少し離れた席の若い女性が立ち上がって、閉じるボタンを押した。

不意に照明が消えて、すぐに点いた。二人姉妹が色めき立った。荒川沖とは何の沖なのか。荒川の沖なのか。うしくとひたち野うしくは同じなのか違うのか。次は左貫なのか。左貫の発音がおもしろいらしく、アナウンスされる度に二人姉妹が笑っている。その感性は理解できる。僕もおもしろいと思うし、心の中では笑っている。

あびこ

あびこ

我孫子から成田線、成田行き。日も落ち暗くなり始めた。座席はほぼうまり、立っている乗客もいる。左側が空いているのでポメラを取り出した。我孫子の次は東我孫子。東我孫子の次は東東我孫子。

時間の所為か路線の所為か、乗客はみな一日の終わりを疲れているように見える。これから帰宅なのか。

湖北というのは何湖の北なのか。琵琶湖なのか。成田線にも琵琶湖はあるのか。東琵琶湖か。東東琵琶湖か。

日没以降、車窓からは何も見えない。光さえも見えない。この状態で乗ったことのない路線に乗って、乗ったと主張できるか。その主張に意味はあるか。

そもそも意味なんてないだろう。意味なんてないなんて書くのは何回目だ。意味なんてなくていいだろう。おもしろみはあるか。おもしろみはあると言えばあるしないといえばない。つまり、ない。おもしろくなくてもいいのだ、もう少し引き延ばしたいだけだ。

座席が熱い。外は真っ暗闇だ。大工らしい若者2人連れが隣で現場の話をしている。あいつのやり方はどうとか、手間がこうとか。年末は休みたいとか。当事者でなければ興味のない話。もうすぐ終点成田です。

成田

成田

成田から銚子に向かう列車がある。ホームに停まっているのが見える。列車には人が乗っている。こんな時間にどこに行くのだろう。あの列車はどこに向かうのであろう。銚子。

成田から千葉行きに乗る。安心の4両編成だがそれなりに賑やかしい。進行方向に対して横並びになっている2人掛けの左側に座った。4両編成が千葉に近づくにつれどこまで混雑するのか。小一時間の、おそらく最後の一路線。途中で徐々に、単なる移動に変化していくのだろう。千葉からの総武線は、千葉から秋葉原までの、最短移動になるだろう。要するに、普通の、電車に乗る、だ。

次は佐倉だ。しばらく停車するとアナウンスが言う。社内保温の為に四つのうち三つの扉を閉めるようだ。運悪く最寄りの扉は閉まらなかった寒い。四人連れの若者が乗ってきてカメラの話をしている。レンズがどうとか。ジョブダイヤルがこうとか。まもなく発車いたします。こんな夜に発車いたします。若者のうちの、女の子と目が合うけどまだ18時。

とはいえ終わらないのがウログの良いところと悪いところで、千葉から先のことも少しだけは書くわけですよ。まだ着いてもいないのに。千葉はさすがに賑々の人わらわらで、もはや大回り情の入る余地もない。もうすぐ終わりという安堵感はある。

意外にも総武快速で復活する記述。稲毛を出て次は津田沼。成田から千葉までと同じ席に座れたので、さっきまでと変わらぬ感じというかむしろ空いているのだが総武快速。新小岩まで行って、総武線の各駅停車に乗り換える。「しんこいわ」と「ちんすこう」は似ている。サクサクとした歯触りとラードのボリューム感が。最後の乗り換え。

ちんすこう

ちんすこう

総武線各駅停車。今日初めて座れない。メモ帳にアニメ絵の女の子をシャープペンシルで描く若い女の子が目の前に座っている。上手い。隣に座る男はもちろん彼氏で二人とも眼鏡。コミケ帰りか。コミケ帰りって言いたいだけか。コミケがどこのムショ帰りかも知らないくせに。総武線どこ駅かも知らないくせに。女の子の鞄からコーンフレークが出てきた。ここで?

秋葉原

秋葉原

家に着くまでが遠足とか言うけど、じゃあどこからが遠足?正解は秋葉原に着いてからです。秋葉原に着いてから家に着くまでが遠足です。もうすぐ始まります。気をつけて帰りましょう。さようなら。

おつかれさま

おつかれさま

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